毒物もしくは劇物を含む製品を製造・販売する際に必ず毒物劇物取扱責任者は配置されなければならない。
受験者数も少なくあまり聞きなれない資格ではあるが、建物などを塗装する際に塗料や医薬品、農薬などには薬物や劇物が少なからず含まれておりこれらの製品は今までも今後もなくてはならないため資格取得者に対する期待は大きい。
主に保管管理に従事し、間違った使い方をすると人命に関わるため取扱責任者の任務は重要。
資格の種類
国家資格
毒物劇物取扱責任者試験の受験資格
誰でも受験可能
ただし、18歳未満の者、心身の障害により毒物劇物取扱責任者の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定める者、麻薬、大麻、あへん、覚せい剤の中毒者などは毒物劇物取扱責任者になれない
※薬剤師や、厚生労働省令で定める学校で応用化学に関する学課を修了した者は、すでに資格があるので受験しなくてもよい
毒物劇物取扱責任者試験の受験料
都道府県によって異なる
試験区分
【一般】
すべての毒物および劇物を取り扱う製造業、輸入業、販売業などでの毒物劇物取扱責任者となることができる
【農業用品目】
厚生労働省令で定められた毒物または劇物のみを取り扱う輸入業の営業所、および農業用品目輸入業および販売業の店舗においてのみ、毒物劇物取扱責任者となることができる
【特定品目】
厚生労働省令で定められた毒物または劇物のみを取り扱う輸入業の営業所、および特定品目輸入業および販売業の店舗においてのみ、毒物劇物取扱責任者となることができる
申込期間
都道府県によって異なる
申込方法
郵送
毒物劇物取扱責任者試験の受験申込・問い合わせ先
各都道府県の薬務主管課
試験日程
例年1~2回(都道府県によって異なる)
※試験日程は変更になる場合があります
試験地
都道府県によって異なる
毒物劇物取扱責任者試験の試験科目
【筆記】
・毒物および劇物に関する法規
・基礎化学
・毒物および劇物の性質および貯蔵その他取扱方法
【実地】
毒物および劇物の識別および取扱方法
毒物劇物取扱責任者試験の合格率
【一般】727人、53.8%
【農業用品目】114人、21.9%
【特定品目】14人、21.4%(2018年度、東京都)
毒物劇物取扱責任者試験対策の通信講座
あり
この資格をとるメリット
受験者数が少ない分、資格保有者もまだ少ないのが現状。
その分、合格者に対しての需要は高めであることから狙い目の資格でもある。
毒物・劇物を管理し責任者として従事する毒物劇物取扱責任者は、医療業界や化学業界、塗料や農薬などを扱う業界など意外にも様々な業界で必要とされている。
資格保有者は就職や転職、給料アップなどに結びつくことが期待できるためこの分野に興味のある人は取得しておきたいところ。
資格取得にかかる費用・期間
約3月~半年ほどで22,000円程度
資格取得後に有利な業界
毒物、劇物を扱っている化学業界や医療業界など
次に取得すべきおすすめの資格
危険物取扱者など
おすすめ勉強法・学習のポイント
筆記では法規や基礎化学など知識面が問われ、実地では毒物・劇物の識別や取り扱い方法など多方面から出題されるため優しい試験ではない。
「一般」では合格率が約50%ほどだが、「農業用品目」と「特定品目」は合格率が20%ほどなので難易度は高めとも言える。
筆記と実地の両方でスムーズに解答できるようにしておきたいので、通信講座などを利用して苦手な部分をカバーできるようにしておくことが重要。
独学での合格は可能か
合格率や専門性を考えると、独力で勉強を続けていくよりは質問できる環境や体系的に学べる環境を用意しておいた方がよい。
他の資格試験に比べても、比較的特殊な試験でもあるため予備校や通信講座の利用をおススメする。
独学でも合格できる可能性はあるが、自分ですべて準備するとなるとかなりの時間と手間がかかるため、独学はおすすめしない。
その点、通信講座なら試験対策のためのテキスト・教材が用意されているので、自分のペースで効率よく学習でき、最短合格も可能。
合格の可能性を最大限に高めるためには、1日でも早く試験対策を始めるべき。
まずは通信講座の内容をチェックするところから始めよう。