知的財産の管理能力を証明する国家資格として企業における需要が高まっている。
近年では知的財産は多くの企業において重要な経営資源となっており、発明や実用新案、意匠や商標などの管理や活用をすることが競争力の維持やアップに結び付く場面ある。
そのため、まだ知的財産に関する知識を有している人材が少ない日本では大いに評価されるべき資格である。
資格の種類
国家資格
知的財産管理技能検定試験の受験資格
【3級】知的財産業務に従事している者、また従事しようとする者
【2級】①3級技能検定の合格者 ②知的財産に関する業務に2年以上の実務経験を有する者 ③ビジネス著作権検定上級の合格者など5つの条件のうちいずれか1つに該当する者
【1級】①2級技能検定合格者で知的財産に関する業務に1年以上の実務経験を有する者
②知的財産に関する業務に4年以上の実務経験を有する者などの5つの条件のうちいずれか1つに該当する者
知的財産管理技能検定試験の受験料
【3級】〈学科〉〈実技〉各5,500円
【2級】〈学科〉〈実技〉各7,500円
【1級】〈学科〉8,900円 〈実技〉23,000円
申込方法
インターネット・郵送
知的財産管理技能検定試験の受験申込・問い合わせ先
知的財産教育協会
URL=http://www.kentei-info-ip-edu.org/
E-MAIL=kentei@ip-edu.org
試験日程
3月、7月、11月
※試験日程は変更になる場合があります
試験地
北海道、宮城、茨城、東京、神奈川、石川、長野、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、山口、香川、福岡、沖縄ほか(試験日によって異なる)
知的財産管理技能検定試験の試験科目
【3級(管理業務)】
〈学科〉(択一式)①保護(競争力のデザイン) ②活用 ③関係法規
〈実技〉(記述式)〈学科〉の①~②と同じ
【2級(管理業務)】
〈学科〉(択一式)①戦略 ②管理 ③創造(調達) ④保護(競争力のデザイン) ⑤活用 ⑥関係法規
〈実技〉(記述式)〈学科〉の①~⑤と同じ
【1級(特許専門業務)】
〈学科〉(択一式)①管理 ②創造(調達) ③活用 ④関係法規 ⑤特許専門業務
〈実技〉(筆記と口頭試問、学科試験合格者のみ)
特許専門業務:戦略、管理、創造(調達)、保護(競争力のデザイン)、活用ほか
【1級(コンテンツ専門業務)】
〈学科〉(択一式)特許専門業務の①~④と同じ ⑤コンテンツ専門業務
〈実技〉(筆記と口頭試問、学科試験合格者のみ)
コンテンツ専門業務:戦略、管理、創造(調達)、保護(競争力のデザイン)、活用ほか
【1級(ブランド専門業務)】
〈学科〉(択一式)特許専門業務の①~④と同じ ⑤ブランド専門業務
〈実技〉(筆記と口頭試問、学科試験合格者のみ)
ブランド専門業務:戦略、管理、創造(調達)、保護(競争力のデザイン)、活用ほか
知的財産管理技能検定試験の合格率
【3級】72%
【2級】27%
【1級】7%
知的財産管理技能検定試験対策の通信講座
あり
この資格をとるメリット
知的財産が重要視されている傾向があるため、企業の知的財産関連部門にてキャリアアップにつながることが期待できる。
資格取得にかかる費用・期間
約半年~1年ほどで20,000円程度が目安
資格取得後に有利な業界
電気・化学・機械分野などの技術系では特に知的財産の知識は役に立つが、メディア業界など幅広い分野で資格を活かすことができる。
また、企業の知的財産部や特許事務所などでも欲しい資格になっている。
次に取得すべきおすすめの資格
より上位資格ともいえる弁理士や、幅広くキャリアを広げていくならビジネス著作権検定やビジネス実務法務検定試験がおすすめ。
おすすめ勉強法・学習のポイント
択一、記述、口頭など出題形式が難易度や試験項目によって異なるため基本知識をインプットしたあとは過去問を中心に問題演習に取り組みながら疑問点などを潰していきたい。
記述もあると、やみくもに問題を解きまくるだけではなく良質な練習問題にあたって解答や解説を理解しながら取り組むのが良い。
独学での合格は可能か
どの級でも学科と実技があるため、体系的にまとまった講座を受講するなりして学習環境を整えるのがおすすめ。
独学でも合格できる可能性はあるが、自分ですべて準備するとなるとかなりの時間と手間がかかるため、独学はおすすめしない。
その点、通信講座なら試験対策のためのテキスト・教材が用意されているので、自分のペースで効率よく学習でき、最短合格も可能。
合格の可能性を最大限に高めるためには、1日でも早く試験対策を始めるべき。
まずは通信講座の内容をチェックするところから始めよう。