法律等で定められた一定の会計ルールに従い、企業の経営成績や財務状況を数字の面から把握する能力を図るための試験。
経理や財務などの会計部門や関連部門で働く人は是非とも取得しておきたいが、それだけでなく企業で働くすべての人が経営視点を持つことは有用であるため3級もしくは2級を取得しておいた方がよい。
専門資格の中でも知名度や将来性は抜群で、勉強したことが会社で役に立つ資格のため学生や社会人の受験者が非常に多い。
資格の種類
公的資格
日商簿記検定試験の受験資格
誰でも受験可能
日商簿記検定試験の受験料
【簿記初級・原価計算初級】2160円
【3級】2800円
【2級】4630円
【1級】7710円
申込方法
インターネット
日商簿記検定試験の受験申込・問い合わせ先
商工会議所
URL=https://www.kentei.ne.jp(検定ホームページ)
試験日程
【簿記初級・原価計算初級】随時(試験実施機関が日時を決定)
【3級~1級】6月中旬、11月中旬 【3級~2級】翌年2月下旬
※試験日程は変更になる場合があります
試験地
全国各地の商工会議所が指定する会場
日商簿記検定試験の試験科目
簿記初級、原価計算初級はインターネットを利用した試験
【簿記初級】商業簿記(40分)
入門レベル。複式簿記の仕組みを理解し、業務に利活用できる
【原価計算初級】原価計算(40分)
入門レベル。原価計算の基本用語や原価と利益の関係を分析・理解し、業務に利活用できる
【3級】商業簿記(2時間)
基本的な商業簿記を修得し、経理関係書類の適切な処理や青色申告書類の作成など初歩的実務がある程度できる
【2級】商業簿記、工業簿記(2時間)
高度な商業簿記、工業簿記(原価計算を含む)を修得し、財務諸表の数字から経営内容を把握できる
【1級】商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算(3時間)
極めて高度な商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算を修得し、会計基準や会社法、財務諸表等規則などの企業会計に関する法規を踏まえて、経営管理や経営分析ができる
※合格基準:各級とも、100点満点で70点以上が合格。ただし、1級は1科目ごとの得点が40%以上
日商簿記検定試験の合格率
【簿記初級】4,182人、57.9%
【原価計算初級】2,098人、93.1%
【3級】248,555人、47.6%
【2級】137,644人、14.2%
【1級】15,089人、11.2%
日商簿記検定試験対策の通信講座
あり
この資格をとるメリット
経理や財務などの数字を扱う仕事に就きたいならこの資格を取得することで未経験でも格段に採用されやすくなる。
また、営業や広報など経理とは直接関係ない仕事でも簿記の知識(経営管理感覚)を求める企業も多いため手当や待遇のアップにつながることも十分にある。
企業の採用担当者の認知度が非常に高いため、この資格を取得していると様々な業界への就職や転職で大きなアピール材料となる。
資格取得にかかる費用・期間
【3級】1か月で約6000円~21000円程度
【2級】3ヶ月~半年で約18300円~70000円程度
【1級】半年~1年で45000円~168000円程度
資格取得後に有利な業界
経理や財務部門などは、ほぼどこの企業でもあるため業界問わず有利となる。
次に取得すべきおすすめの資格
上位資格である会計士や税理士にチャレンジしてみるのもおススメ。
会計士や税理士試験では、簿記検定で学んだことがそのまま基礎分野として求められるため簿記の勉強はすべて役に立つ。
おすすめ勉強法・学習のポイント
簿記検定のほとんどは計算問題であるため、テキストを読んだ箇所は早めに問題を解いて学んだことを実践で活かせるようにする。
特に、仕訳が基本となるので問題文の取引の内容がどのように仕訳されるべきかについては体で覚えられるように実際にノートなどに仕訳を切りながら染み込ませると合格も早い。
独学での合格は可能か
初級は独学で良いと思うが、超初心者向けなので初学習者でも3級から入った方がよい。
2級と1級は一気に難易度が上がるため通信講座などを利用することを前提に考えた方が良いが、3級は独学でやってみてとっつきにくそうに感じたら講座利用を考えてみるのがおススメ。
2級以上は独学でも合格できる可能性はあるが、自分ですべて準備するとなるとかなりの時間と手間がかかるため、独学はおすすめしない。
その点、通信講座なら試験対策のためのテキスト・教材が用意されているので、自分のペースで効率よく学習でき、最短合格も可能。
合格の可能性を最大限に高めるためには、1日でも早く試験対策を始めるべき。
まずは通信講座の内容をチェックするところから始めよう。